ファブシステム研究会


本ファブシステム研究会は、平成22年1月15日に設置された 産総研コンソーシアム・ファブシステム研究会の発足と同時に解散致しました。
新生・産総研コンソ版ファブシステム研究会は、本ファブシステム研究会の設置 趣意書にある設立趣旨を汲み、ミニマルファブの実現を目的として発展的に活動 を始めております。



レポート 「21世紀型生産システム 〜微細加工ファブシステムを中心に〜」 [PDF] 262pages (23MB) 2008.12.03 uploaded New


21世紀型生産システムに関する提言 〜微細加工ファブシステムを中心に〜 New
平成20 年11 月25 日
ファブシステム研究会
20 世紀、大量生産・大量消費という手法は、商品単価を下げ、人々を広く物質面で潤すと同時に経済的発展を成し遂げるものとして、我々はそれを推進してきた。 ただし、それは、生産と消費に制約のない拡大を前提としたものであった。 そのため、消費規模拡大が行き詰まると、大量生産を続ける生産者との間に、量的質的な乖離を生じることとなる。 20 世紀の末に、欧米工業化社会でこのシステムが飽和を来すと、市場の再拡大を求めて、地球全域へのシステムのグローバル化が興った。 ところが、早、今世紀初めには、大量消費は地球規模で広く行き渡ってしまった。それだけではない。 資源とエネルギー供給の制約が現れ、また人類全体の活動が地球環境へ及ぼす影響が無視できなくなってきた。 サブプライム問題は、この手法がついに行き詰まったことを証明しつつある。 グローバル金融システムの破綻とともに、生産拠点への巨大投資は、その貸し手が消えて無くなったことで、より一層非現実性を増し、マネーゲームとしての勝ち組が誰もいなくなる状況を現出しようとしている。

今後は、持続可能社会の根幹となるべき、持続可能産業を構築して行かなければならない。 持続可能産業の中でも特に製造業に対しては、持続可能な生産システムを創造してゆくことが求められる。

持続可能な生産システムとは何か。それは、規模拡大を前提とせず、社会が必要とするものを必要なだけ作り出す、地球と消費者を主とするシステムである。 従来、新技術は、量産性・高機能性を強化する技術を中心として開発され、より巨大化した新設工場に対して導入されてきた。 コストダウン要求が強くなるフェーズでは、生産単位の大型化が図られ、工場の肥大化を加速した。 しかし、今後の持続可能産業においては、既存工場において付加価値を高めるべく、高効率化・高機能化に加え環境負荷を低減する新技術群を導入する、いわばレトロフィット手法が重要になる。 それと同時に、より理想的にムダを省いた、最小単位の生産システム〜これを我々はミニマルシステムと呼ぶ〜それを創りだし活用して行くべきである。

大量生産・大量消費を推し進めてきた典型的産業として、半導体産業がある。

我々は、この半導体産業を持続可能産業として革新するための取り組みを打ち出し、それを推進するため、ファブシステム研究会を立ち上げた。研究会では、主に" ファブ" と呼ばれるこの半導体系集積 回路工場を典型事例として、今後想定される工場の姿を検討し、その量産性と特徴からファブタイプを4つに多様化分類した。

(1) 生産単位の大型化 (450mm ファブ)
(2) 先端ファブの進化 (NGF ※)
(3) 既存ファブの進化 (レトロフィットファブ)
(4) 最小単位の生産システム (ミニマルファブ)

メガファブ競争は最終局面を迎えている。メガトレンドを追う者はその追求の手を緩めてはならない。 また、現在の最先端ファブについては、採算性に課題があり、高効率化は必須課題である。これら既存路線で産業維持が可能な残り少ない時間の中で、我々は、既存ファブのレトロフィット化でより広い生 産拠点の活性化を図りつつ、一方で持続可能産業の基幹となるべきミニマルファブの具現化に邁進して行かなければならない。

製造業は、ファブ多様化の必然性を認識し、この量産型からミニマル型に至る、産業システムの健全な変革を目的として、それぞれのファブタイプの強化策を打ち出して行くべきである。

※ NGF: Next Generation Factory Vision from 300mm to 450mm.
実用最大口径のシリコン基板である300mm ウェー ハを用いた集積回路製造工場システムを中心に、さらなる大口径化への対応も視野に入れつつ、生産性向上目的 の開発項目を検討したロードマップ的な指針案。実際上は、工場内ウェーハ搬送の高効率化などを中心に検討さ れている。



委員リスト (平成22年1月15日に解散するまでのリスト)

設置趣意書